オンラインでの販路拡大を目指す企業にとって、SEOは欠かせない戦略のひとつです。
検索エンジンのアルゴリズムに適応し、適切な対策を行うことが、オンラインでの存在感を高め、潜在的な顧客にリーチするためにとても重要です。
しかし、効率的に短期間で検索順位を上げたいという誘惑に駆られ、ブラックハットSEOのコンサルに依頼する企業も少なくありません。
短期的には効果があるように見えるかもしれませんが、これには重大なリスクが伴います。
ここでは、なぜブラックハットSEOに手を出してはいけないのか、その理由を詳しく解説します。
Contents
ブラックハットSEOを依頼するのがダメな理由
ブラックハットSEOとは、検索エンジンのガイドラインを無視し、不正な方法で順位を上げるテクニックです。
例えば、リンクを不正に操作したり、内容の薄いページを大量に作成するなど、検索エンジンのルールに反する行為が含まれます。
一見すると短期間で成果が出るように見えますが、実際には多くのリスクが潜んでいます。
ブラックハットSEOは、Googleなどの検索エンジンから重いペナルティを受けるリスクが高く、結果的にビジネスに深刻なダメージを与える可能性があります。
以下に、ブラックハットSEOを依頼するべきでない理由を紹介します。
理由① ペナルティを受けるリスクがあるため
ブラックハットSEOを行うと、Googleなどの検索エンジンからペナルティを受ける可能性がとても高くなります。
具体的には、検索順位が大幅に下がる、もしくは検索結果から完全に除外されるリスクがあります。
このようなペナルティを受けた場合、ウェブサイトへのアクセスが激減し、オンラインでの販売機会を大きく失うことになります。
一応、ペナルティ解除してもらえる場合もあるようですが、大半の場合は見逃してもらうことはできず、そのドメインは捨てることになってしまいます。
さらに、信頼を失ったウェブサイトを再評価してもらうのは非常に難しく、ビジネス全体に大きな損失をもたらす恐れがあります。
理由② Googleに必ず対策されるため
ブラックハットSEOで一時的に成果が出たとしても、Googleは常にアルゴリズムをアップデートして不正な手法を排除しようとします。
アルゴリズムはますます精巧になっており、ブラックハットSEOによる一時的な成果はすぐに取り消されてしまいます。
その結果、企業が投入した時間や資金が無駄になるだけでなく、さらにペナルティを受けて損失が拡大することもあります。
結局、ブラックハットSEOで得た順位は維持できず、最終的には無意味な投資になってしまうのです。
理由③ 費用に対する効果が低いため
ブラックハットSEOには、相応の費用がかかります。
月間で数十万円することもあります。
それにもかかわらず、その効果は一時的であり、検索エンジンのアップデートによりすぐに無効化されるリスクがあります。
さらに、ペナルティを受けた場合のリカバリーには多くの時間と追加費用が必要です。
これらのことを考えると、コストパフォーマンスが非常に悪いと言わざるを得ません。
一方で、ホワイトハットSEOに投資することで、サイトの品質を向上させ、ユーザーに価値を提供し続けることができるため、長期的な成果を得ることができます。
理由④ 本質的な問題解決に繋がらないため
ブラックハットSEOは、検索エンジンを欺くことに焦点を当てた手法です。
このような手法は、サイトのコンテンツの質やユーザーエクスペリエンスの向上には全く貢献しません。
結果として、訪問者がサイトに来ても、価値を感じずにすぐに離れてしまうことが多くなります。
長期的に見れば、サイトの利用者からの信頼を得られず、ブランドイメージを損なう可能性もあります。
顧客満足度の向上やブランド価値の向上といった、本質的な問題解決には全く寄与しません。
理由⑤ ブラックハットSEOはそもそもSEO対策とは言えないため
ブラックハットSEOは、SEOという名前がついているものの、実際には検索エンジンのガイドラインに違反する行為であり、本来のSEO対策とは全く異なるものです。
真のSEO対策は、検索エンジンとユーザーの双方にとって価値のあるコンテンツを提供することを目指すものであり、ブラックハットSEOとは一線を画します。
ブラックハットSEOでペナルティ受けるとどうなる?
ブラックハットSEOを行うことで、ペナルティを受けた場合には以下のような深刻な影響が生じます。
ペナルティ① 検索結果に表示されなくなる
ペナルティを受けると、ウェブサイトが検索結果に表示されなくなる、もしくは大幅に順位が下がることがあります。
これにより、新規顧客の獲得はもちろん、既存顧客からの信頼も失う恐れがあります。
ペナルティ② ペナルティの解除方法がほぼない
一度ペナルティを受けると、その解除には非常に多くの時間と労力が必要です。
しかも、解除できる保証はなく、多くの場合、元の状態に戻ることは難しいと言えます。
ペナルティ③ これまでの積み重ねがゼロになる
長期間かけて積み上げてきたSEOの成果が、一瞬で無に帰すことになります。
ブラックハットSEOは、リスクに見合うリターンがないと言わざるを得ません。
Googleは明確にブラックハットSEOを禁止しています
GoogleはブラックハットSEOを禁止しており、違反者には厳しいペナルティを科しています。
具体的には、以下のような手法が禁止されています。
自作自演のリンク(サテライトサイト)
ブラックハットSEOでよく行われる手法の一つに、自作自演のリンクを使ってウェブサイトの権威を偽装する方法があります。
特に、サテライトサイトを利用したリンクの設置は、Googleのガイドラインに明確に違反しています。
中古ドメインの悪用
中古ドメインを購入し、過去のリンクや権威を利用して新しいサイトの評価を上げようとする行為も、ブラックハットSEOの代表的な手法です。
Googleはこうした行為を見逃すことはなく、厳しく対処します。
その他脆弱性を突いたテクニック
他にも、システムの脆弱性を突いて不正に順位を上げるようなテクニックはすべて、Googleによって排除される対象となります。
Googleは日々アルゴリズムを更新し、こうした不正行為を排除する努力を続けています。
ブラックハットSEO業者に依頼したある企業の事例
実際にブラックハットSEO業者に依頼して失敗した企業の事例をご紹介します。
電話営業を受けリスクを調べずに依頼
ある企業は、ブラックハットSEO業者からの電話営業を受け、特にリスクを調べることなく依頼してしまいました。
サテライトサイトからの自作自演リンクで順位操作をしてもらう
業者は、サテライトサイトを使って自作自演のリンクを張り、検索順位を上げる施策を実施しました。
一時的には効果が見られたものの、長くは続きませんでした。
ある日突然アクセスがゼロに
突然、ウェブサイトのアクセスがゼロになり、これまでの努力が全て無駄になってしまいました。
それでも契約期間中はブラックハットSEO業者にお金を払い続けることに…
さらに契約期間中であったため、効果のない対策に対して費用を払い続けることになり、リスクだけを負った結果となりました。
結局リスクだけを負わされて全てを失う
この企業は、ブラックハットSEOによるペナルティを受け、これまでのSEOの成果や顧客の信頼をすべて失ってしまったのです。
かなり端折っていますが、実際に私のクライアントで起こった事例です。
ブラックハットSEOに関するよくある質問
ブラックハットSEOに関して、多くの企業が抱える疑問について解説します。
質問① 絶対大丈夫と言われたので大丈夫なのでは?
ブラックハットSEO業者が”絶対大丈夫”と言うことはありますが、これは信じてはいけません。
Googleのペナルティを受けるリスクは確実に存在し、業者の保証は何の保証にもなりません。
これまでなかったから、ということが今後発生しないと断言などできないのです。
質問② 短期で上位表示されるなら費用対効果は高いのでは?
短期的には効果が出ることもありますが、リスクが大きすぎます。
最終的にはペナルティを受け、全ての成果が無駄になることを考えると、費用対効果は非常に低いと言わざるを得ません。
質問③ ペナルティを受けたら業者へ責任を負わせればいいのでは?
ペナルティを受けた場合、業者に責任を負わせるのは非常に難しいです。
契約内容にリスクに関する記載がない場合も多く、企業側が泣き寝入りすることになります。
まとめ:ブラックハットSEOよりも本質的なSEO対策を
ブラックハットSEOには多くのリスクが伴い、最終的には企業にとって大きな損失を招く可能性が高いです。
また、ブラックハットSEOに頼ることで短期的な成果を追い求めると、長期的にはブランドの信頼性を損ね、ユーザーの満足度を低下させることになります。
企業として持続的な成長を目指すのであれば、検索エンジンとユーザー双方にとって有益なコンテンツを提供することが最も重要です。
長期的な成功を目指すのであれば、正しいSEO対策を行い、ユーザーに価値を提供するウェブサイト作りを目指すことが重要です。
SEOの基本に忠実であることが、最も安全かつ確実な成果を生む道です。