こんにちは、中小企業診断士の宮原です。
ホームページを改善しなければならないことは分かってはいるものの、何をどうしたら良いのか分からないという担当者の方も多いのではないでしょうか。
この記事では、ホームページを改善するための具体的なポイントとステップを詳しく解説します。
ホームページは企業の顔であり、売上やブランドイメージに直結する重要なツールです。
ですが、アクセスが集まらなかったり、成約に結びつかなかったりする場合、どのように改善すれば良いのか迷うこともあるでしょう。
ここでは、ホームページ改善が必要なケースから、具体的な改善方法までを順を追ってご説明します。
この記事を読むことで、効果的なウェブ施策のイメージを掴んでいただけるはずです。
Contents
ホームページの改善が必要なケース
ホームページの改善が必要かどうかを判断するためには、いくつかのポイントを確認する必要があります。
以下では、特に改善が必要となる典型的な3つのケースについて説明します。
①そもそもアクセスが集まっていない(集客できていない)
ホームページにアクセスが集まらない場合、それはWEBマーケティングでは致命的な問題点です。
アクセスが集まらなければ、どんなに良い商品やサービスを提供していても、それを知ってもらうことができません。
魅力的なオファーを提示しても、見てくれる顧客がいなければ成果は上がらないのです。
アクセス不足の原因は多岐にわたりますが、一般的なものとして以下が挙げられます。
SEO対策の不足
検索エンジンで上位に表示されなければ、ユーザーはホームページにたどり着けません。
適切なキーワードを選び正しい記述をする、といった基本的な対策をすることが重要です。
大手のウェブ制作会社が作成したサイトであっても、適切なキーワード選びと正しいhtmlの記述ができていないケースが意外にもたくさんあります。
コンテンツの質が低い
ユーザーにとって価値のあるコンテンツがなければ、訪問者はすぐにサイトを離れてしまいます。
既存のコンテンツを再確認し、本当にユーザーにとって有益なコンテンツなのかを見極める必要があるのかもしれません。
役立つ情報を提供し、定期的に更新することが求められます。
Googleは、ユーザーにとって有益であるかどうかを、かなりの精度で見極められるように進化しているのです。
SNSの活用不足
検索エンジンよりもSNSを重視するユーザーが増えた現代では、SNSも重要な集客ツールです。
FacebookやTwitter、Instagramなどを活用して、ホームページへのトラフィックを増やす工夫が必要です。
SNSでの積極的な情報発信を継続することで、一時的なアクセス数を増やせるだけでなく、興味のあるフォロワーを獲得することもできます。
有益な情報が拡散される可能性もあります。
②アクセスは集まっているが成約に結びつかない
アクセスはあるものの、成約(コンバージョン)に結びつかない場合もまた問題です。
この場合、ホームページの使用体験に問題がある可能性があります。
考えられる原因としては以下のようなものがあります。
UI/UXの問題
ユーザーインターフェース(UI)やユーザーエクスペリエンス(UX)に問題があると、ユーザーは操作しづらさを感じ、離脱してしまいます。
欲しい情報にアクセスできない場合や、デザインがあまりにも古い、トーンアンドマナーが統一されていないなど、わずかな違和感を感じるだけでもユーザーは警戒して離脱します。
ナビゲーションの見直しや、使いやすく違和感のないデザインに改善することが重要です。
CTA(Call To Action)の不足
それぞれのコンテンツにおいて、ユーザーに次に何をしてほしいかを明確に示すことが大切です。
購買ボタンや問い合わせフォームなど、目立つ位置に配置しましょう。
コンテンツの不一致
ユーザーの期待する情報が得られない場合、サイトを離れてしまいます。
仮に業務用の食材を探しているユーザーに対して、家庭向けの小売の食材のコンテンツばかりが占められていればすぐに別のサイトへ移動してしまうでしょう。
ターゲットユーザーのニーズをしっかりと理解し、それに合ったコンテンツを提供することが必要です。
これらの問題に対処するための具体的なステップとツールについては、次の見出しで詳しく解説しますので、ぜひ続きをお読みください。
ホームページの改善のステップ
ホームページの改善には、体系的かつ戦略的なアプローチが必要です。
以下のステップを順に踏むことで、ホームページを効果的に改善できる可能性があります。
ステップ①ホームページの役割を明確にする
まず、ホームページの役割を明確にしましょう。
多くの企業は、ホームページに複数の役割を持たせがちですが、最も重要な役割を一つに絞ることで、サイト全体の焦点を明確にできます。
あれもこれもと欲張ると、全体の構成にまとまりを欠き、ユーザーを混乱させることになります。
例えば、次のような役割があります。
情報提供の場
製品やサービスについての詳細な情報を提供し、ユーザーが必要とする情報を迅速に見つけられるようにします。
リード顧客の獲得
見込み客の情報を収集してリストを集め、そこへ情報発信やセールスをすることで販売プロセスに繋げることを目的とします。
お問い合わせフォームやダウンロード可能なコンテンツが重要です。
ブランドの認知向上
企業のブランドイメージを強化し、ユーザーに企業の価値観や理念を伝えることを目指します。
上質なコンテンツを提供し、検索から繰り返しサイトを目にすることで、単純接触効果による信頼を構築できます。
これらも含め、自社のホームページで最も重要な役割を選び、それを中心にサイト全体を設計します。
ステップ②ホームページのユーザー像を明確にする
次に、ホームページのターゲットユーザーを明確にしましょう。
ペルソナの作成は、そのための有効な手法です。
ペルソナとは、理想的な顧客像を具体的に描いた架空のキャラクターのことです。
以下のような情報を含めてペルソナを作成します。
基本情報
年齢、性別、職業、収入、居住地などの基本的なデモグラフィック情報
行動特性
インターネットの利用頻度、使用デバイス、情報収集の方法
ニーズと課題
どのような問題を解決したいのか、どのような情報を求めているのか
ペルソナを明確にし、その人物像が求める情報やサービス、商品を考えてみましょう。
そうすることで、ユーザーにとって最適なホームページのコンテンツやデザインを提供できるようになります。
ステップ③目標を数字で明確にする
改善の成功を測るためには、具体的な目標を設定することが不可欠です。
数値目標を設定することで、進捗を客観的に評価できます。
例えば、以下のような目標を設定します。
アクセス数の増加
月間の訪問者数を20%増やす
コンバージョン率の向上
問い合わせフォームの送信数を50%増やす
リード顧客の獲得
ダウンロード数を30%増加させる
これらの目標を設定することで、ホームページ改善の進捗を具体的に追跡できます。
ステップ④問題点と課題点を明確にする
現状のホームページの問題点と課題点を洗い出し、改善すべきポイントを明確にします。
具体的には、以下の方法で分析を行います。
Googleアナリティクス(GA4)
トラフィックデータを分析し、どのページで離脱が多いのか、どのコンテンツが人気なのかを把握します。
見られていないページやエンゲージメント率、時間の低いページを分析し、コンテンツ内容と見比べながら原因を探ります。
Search Console(サーチコンソール)
Search Consoleでは、ホームページのページとキーワードごとに、Googleの検索結果で表示された回数やクリックされた回数、検索順位などを知ることができます。
特に検索順位の把握が重要で、狙ったキーワードで上位表示できているかを日頃からチェックし、改善策を考える必要があります。
ヒートマップ解析
ユーザーがどの部分をよく見ているか、どこでクリックしているかを視覚的に把握することができます。
ユーザーアンケート
実際のユーザーの意見を収集し、問題点を直接的に知ることができます。
いくつかのツールや手法を紹介しましたが、基本的にはGoogleアナリティクス(GA4)とSearch Consoleの2つがおすすめです。
これらの分析結果を基に、具体的な改善策を立てます。
ステップ⑤タスクに分解する
次に、目標達成のために必要なタスクを具体的に分解します。
大きな目標を小さなタスクに分けることで、計画的かつ効率的に進めることができます。
例えば、以下のようにタスクを分解します。
コンテンツの改善
- ブログ記事のリライト
- 新しい記事の作成
- 類似記事の統合とリダイレクト
- 関連性のないコンテンツの削除
SEO対策
- キーワードリサーチ
- 内部リンクの見直し
- htmlの正しい記述
※デザイン重視で正しくhtmlを使用できていないケースは多々あります。
デザインの改善
- UI/UXの見直し
- バナーの変更
- ボタンの変更
- モバイルフレンドリーなデザインの導入
各タスクを担当者に割り振り、実行スケジュールを設定します。
ステップ⑥実行する
計画が整ったら、実際にタスクを実行します。
このステップでは、チーム全体で協力しながら進めることが重要です。
各タスクの進捗を定期的にチェックし、必要に応じて調整を行います。
ステップ⑧効果測定をする
実行した改善策の効果を測定します。
設定したKPIに基づき、具体的な成果を確認し、どの程度目標に近づいたかを評価します。
ステップ⑨達成までステップ④〜⑧を繰り返す
改善は一度きりで終わるものではありません。
目標を達成するまで、ステップ④からステップ⑧を繰り返すことが重要です。
PDCAサイクルを継続的に回し、改善を繰り返すことで、より良い結果を得ることができます。
ホームページ改善のポイント
ホームページの改善には、いくつかの重要なポイントがあります。
以下で具体的な改善ポイントを詳しく解説します。
先ほどと一部重複する項目もありますが、繰り返しお伝えしている項目はとても重要な箇所です。
①役割とユーザー像、KPIを絞り込む
ホームページの役割やターゲットユーザー像、KPIを明確に絞り込むことが重要です。
あれもこれもと欲張らず、ホームページへ特定の役割を与え、ターゲットを狭く絞り込み、KPIを明確にしましょう。
これにより、改善の方向性やタスクがはっきりし、効果的な施策を打ちやすくなります。
②Googleアナリティクス(GA4)やSearch Consoleなどのツールを効果的に活用する
Googleアナリティクス4(GA4)やSearch Consoleなどの分析ツールを活用することで、データに基づいた改善が可能になります。
ホームページの改善は感覚ではなく、数字に基づいて行うべきです。
そのために上記のツールが不可欠だと言えます。
GA4とSearch Console以外にも、有料で優れたツールはたくさんありますが、基本的にこの2つのツールで十分な対策は可能です。
③外部の人・専門家へ意見をもらう
ホームページの改善には、外部の視点や専門家の意見を取り入れることが有効です。
内部のメンバーだけでは見落としがちなポイントを発見できることがあります。
第三者によるレビューの実施
実際の第三者にホームページを使ってもらい、そのフィードバックを収集します。
ユーザビリティテストを通じて、ユーザーがどの部分で困難を感じているかを把握できます。
専門家のコンサルティング
ウェブデザインやSEO、コンバージョン率最適化(CRO)の専門家に相談し、プロフェッショナルなアドバイスをもらいます。
WEBマーケティングでは、一般的なマーケティングとは異なるスキルが求められます。
そのため専門家によるアドバイスは、重要な改善のヒントになることが多いです。
業界の成功事例から学ぶ
同業他社や成功しているホームページの事例を研究し、自社のホームページに取り入れるべきポイントを学びます。
業界のトレンドや最新技術を把握することも重要です。
これらのポイントを押さえてホームページを改善することで、より効果的なウェブ施策が実現できるでしょう。
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